令和3年6月、すべての食品関連事業者にHACCP（Hazard Analysis Critical Control Point）の衛生基準に準じた取り組みが義務づけられました。このページでは、2021年10月時点、公式サイトに食品搬送コンベアの事例がある会社をピックアップ。衛生面に配慮した食品搬送コンベアのメーカー5社の特徴と、導入事例をまとめています。
食品製造の現場で使われている食品搬送コンベアは、総菜や加工食品の製造に欠かせません。
選ぶポイントを3つあげてみましょう。
食中毒や感染症を防ぐために、シンプルで、HACCPに対応した衛生的なコンベアを選びましょう。
公式サイトに食品搬送コンベアの事例があるメーカー5社に注目。目的別に各社の特徴とコンベアの事例をまとめました。
♦既製品ではカバーできないコンベアが欲しいなら…
さまざまな業界の「運ぶ」ニーズに応えるサンエイは、厳格な衛生管理が必要な食品業界を支えています。
メンテナンスのしやすさや部品の安全性などを追求しつつ、構造的にも部品交換や洗浄といった作業を行いやすく設計されています。粉体や粒体、ペレットなど多分野多品種の搬送物に対応しており、コンベアの設置面積を縮小できる垂直搬送を実現できることも特徴です。
技術者としての経験を持つ担当者が打合せ担当するなど、幅広い要望へ応えられる開発体制を構築しています。
【コンベア事例】
サイドウォール式傾斜搬送コンベアです。水洗いできるステンレスフレームや防カビ性の高いベルトなど、衛生管理のしやすさに配慮しています。
丸洗いができるステンレス製のテーブルがついたシンプルな形のベルトコンベア。テーブル付きなので総菜や弁当の盛り付けなどに向いています。
サンエイ株式会社
公式サイトで
食品搬送コンベアの
性能を詳しく見る
♦生産ライン一式を作りたいなら…
マルヤス機械は、昭和30年代からコンベアを製造してきたメーカーです。予算や目的に応じて、ユニット単位で規格化された「標準品」、「標準品」を組み合わせてカスタマイズした「コンベヤライン」、オーダーメイドの「システム製品」の中から自社に合ったコンベアを選べます。
食品を搬送するためのコンベアとして、フレームの素材からメンテナンス時の作業効率まで計算されている専用コンベアを提供しています。品質管理を重視することはもちろんとして、水分や油分を多く使う食品製造現場でも搬送物や作業員の安全を守れるよう、レバーを操作するだけでベルト交換を行える機構を採用するなど、コンベアとしての機能性や部品交換の簡便さまで考えて設計されました。
【コンベア事例】
フードベヤシリーズは食品搬送に特化したコンベアです。ローラーコンベアとベルトコンベアが共にHACCPに対応。ステンレスと樹脂、2種類の素材から選べます。
磁石の反発と吸引を利用した非接触型のコンベア。磁力でローラーを回転させる技術を自社開発しています。モーターが駆動する時に起きる発塵が少なく、静かでクリーンな環境で作業することができます。
※参照元：マルヤス機械株式会社 http://www.maruyasukikai.co.jp/solution/tech/lessveyor/
マルヤス機械株式会社
公式サイトで
食品搬送コンベアの
性能を詳しく見る
NKEのコンベアの特徴はコンベアが1つの単位でユニット化していることで、比較的安く早くラインが作れるのがメリットです。ただし、食品製造・搬送用コンベアは特殊素材のため特注品になります。
搬送する食品の種類や内容、容器の形状などに合わせて、専用のコンベアをクライアントごとに特注開発しています。ボトルの形やサイズに応じてカスタマイズ製造できるアタッチメントや、アタッチメントを交換することで用途を拡大できる機能性など、特注だからこそ実現できるニーズへの対応力は見逃せません。
また、省力化だけでなくコストの節約についても相談できます。
【コンベア事例】
「食品搬送コンベアほど大掛かりなものでなくていいので、食品トレーを搬送するための衛生的なシンプルなコンベアを」という要望で作られた特注品。食品搬送用のベルトと標準品ユニットのコンベアを組み合わせて、安価な食品トレー搬送コンベアができあがりました。
水に強いステンレスでできた衛生的なコンベア。ベルトは、ステンレスベルトと、防カビ機能を持つ平ベルトから選択できます。搬送面につく付着物をふき取るローラーブラシも装着しています。
NKE株式会社
公式サイトで
食品搬送コンベアの
性能を詳しく見る
♦カタログを見て手軽に仕入れたいなら…
オークラ輸送機のWebカタログは商品が充実しています。「コンベヤを探す」「用途から探す」の両方から該当するコンベアを探せるので便利です。「ライン設計ヒント集」「技術資料」もコンベアを選ぶ時の参考になるでしょう。
コンベアの細部まで水洗いできるようIP65防水モーターを採用するなど、シンプルでメンテナンス作業も行いやすいコンベアを開発し、衛生管理をサポートしています。プラスチックベルトもモジュール構造となっており、特殊工具がなくてもモジュールを必要なポイントだけ交換することが可能です。
また、ベルト上で調理作業を行いながら自動搬送させることもできます。
【コンベア事例】
食品衛生法に適合した特殊プラスチックでできた、中荷重用・ストレートタイプのベルトコンベア。運ぶものによってベルトの硬さが選べます。
20kgまで運べる軽搬送のベルトコンベア。食品衛生法第18条に適合したベルトで、防カビ機能つき。熱水で気軽に洗浄できるタフさが魅力です。
オークラ輸送機
株式会社
公式サイトで
食品搬送コンベアの
性能を詳しく見る
東証一部上場企業・三機工業は、コンベアの開発を通して、HACCP に準じた衛生管理に取り組む食品製造事業者をサポートしています。食品搬送用コンベアは、200種類のコンベアを掲載したWebカタログにも数多く掲載されています。
ベルトを分解せずとも清掃や洗浄が行えるよう、「かんたんベルトゆるめ機構」が標準搭載されています。耐食性や耐久性を追求したフレーム構造材を採用している他、ベルトには防かび・耐油・耐熱水性など様々な機能が付与されており、衛生管理が重要な食品業界のために安全性を追求している点が特徴です。
ワンタッチでベルトを取り外せるオプション機構もあります。
【コンベア事例】
米や豆やマカロニ、ポテトチップスなど、やや粒の大きい搬送物を、振動させることで搬送するタイプのコンベア。ステンレス製なので水洗いも可能なので清潔です。
水洗いができるシンプルなステンレス製のベルトコンベア。令和3年に義務づけられたHACCPの衛生管理基準に準じた作業ができます。
三機工業株式会社
公式サイトで
食品搬送コンベアの
性能を詳しく見る
課題を克服する搬送コンベアメーカーの選び方
コンベアによる搬送設備を整えることで、業務が飛躍的に効率化できたり、コスト削減に繋がったりと、自社の大きな武器になることが考えられます。そのためには、各社の特徴を把握し、課題解決につながるコンベアメーカーを選ぶことが大切です。
以下では、公式サイトに事例がある会社に注目し、各用途別におすすめのコンベアメーカーを紹介しています。（2021年10月調査時点）
